スモッキング刺繍
Ateliercocofil

プロフィール

可憐で清楚なスモッキング刺繍
〜すべてを手刺繍で〜

 

〜スモッキング刺繍との

        出会いと原点〜

スモッキング刺繡との出会いは、父の仕事の関係でヨーロッパで過ごした子供の頃に始まります。子供服専門店で選んでもらったスモッキングワンピースや母の手作りワンピースは、スモッキング刺繡との初めての出会いであり、原点です。

特に母は洋裁から編み物、刺繍まで幅広く手仕事を楽しんでおり、夏になるとよくスモッキング刺しゅうを施したサンドレスを作ってくれました。だんだんと出来上がる様子を横で見ながらワクワクしていたのは今でも楽しい思い出です。今も実家にあるプリーターは、その時のものであり、当時としては珍しい道具だったのではないかと思います。

その後結婚をして娘が生まれると、父は海外出張のたびに孫娘のために素敵なスモッキングドレスを買ってきてくれました。あまりの数の多さに母にあきれられることもありましたが、どれもが夢のように素敵でした。

 

〜松涛会松本先生のもとへ〜

約25年前娘が幼稚園に入園し、彼女の通園バッグをスモッキング刺繍で手

作りしたいという思いから、スモッキング刺繡の本を参考にして自分なりに刺してみました。なかなかうまくいかず、思い切って本を執筆された松涛会の松本良子先生の教室の門を叩きました。

特別な道具を使わず美しく温かいステッチを刺す先生の技術に感動したことを今でも鮮明に覚えています。

最初の課題のギンガムチェックのステッチをした時の楽しさと、バッグが仕上がった時の達成感はとても大きなものでした。

その後、現在は松涛会を主催する松本志津美先生にご指導いただき、スモッキング刺繡の道を歩んでいます。

大きなギンガムチェックから始まり、水玉、細かなチェック、無地とステップアップしていく中で、手寄せスモッキングというプリーターを使わない技法でご指導いただきました。

 

〜第50回創作手工芸展 

     特別賞受賞〜

2017年、志津美先生のご指導のもとスモッキング刺繍を施したインテリア茶箱を制作しました。

毎年東京美術館で開催される公益財団法人日本手工芸連合会主催の第50回創作手工芸展では特別賞をいただき、同作品で講師として認定審査に合格。

その作品で使用した茶箱は、私たち家族が海外へ赴任する際に、母の実家の父が用意してくれたもので、その箱には家族の歴史が刻まれ、大変感慨深い作品となりました。

 

~私のスモッキングスタイル〜

アトリエココフィルでも手寄せスモッキング刺しゅうが主流となっています。レッスンや作品によってはプリーターも使用しますが、その仕上がりの質感の違いにはそれぞれの良さがあります。両方の特長を生かし、試行錯誤を重ねてようやく自分のスタイルにたどり着いた気がしています。美しく整ったプリーツを表現しつつも、優しい雰囲気が特徴です。

ひだを寄せながら進める手法は手間と時間がかかりますが、柔らかく、ふんわりとした雰囲気を生み出します。一針一針、心を込めて進めることで愛情がたっぷり込められた心に残る作品が生まれます。

作品の美しさには必ず理由があります。同じ素材、同じ糸、同じデザインでも、作る人によって一つ一つの異なり、「自分だけの特別な一枚」になります。

その特別な一枚を作り出すために、まだまだ試行錯誤の繰り返しです。これからも好きなことを続けられることに感謝しながら、多くの皆様にスモッキング刺繍の魅力をお伝えできるよう日々努力したいと思います。

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三浦かすみ